SHOEMAKING

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あなたを彩り、支える、「靴」
深奥なる靴作りの世界 ―

あなたを彩り、支える、「靴」
深奥なる靴作りの世界 ―


WORLD OF SHOEMAKING

filmed by Fredrik Larsen

※銀座並びに浅草より移転しております。ご来店をご希望の方はCONTACTよりご連絡くださいませ。

我々にとって身近な存在である「靴」。その製作方法や過程にスポットライトが当てられることは多くありませんが、靴作りの世界は実に深奥なものです。
ここでは、靴作りに興味を持ってくださった皆様へ向けて、ギルドのフルハンドメイドのビスポークシューズ* を例に靴がどのように作り上げられていくのかをご紹介します。
* 靴を作る製法にはいくつもの種類がありますが、GUILDの靴は数百年以上の歴史を持つ “Handsewn Welted (ハンドソーン ウェルテッド)” 製法によって製作されています。


Measurement
採 寸

ビスポークシューズの製作は、足の採寸に始まります。

ギルドでは左右の足それぞれ数十に及ぶポイントを採寸し、足の形状を立体的に捉えます。

足底面の接地状態なども記録し、靴作りに活用します。


Last Making 
木型切削

採寸の結果に基づき、「ラフターン」と呼ばれる元木型から履き手専用の木型を削り出します。

また、切削した木型からフィッティングシューズを製作し、フィッティングを行います。

フィッティングを通して木型が足に合っているか確認し、必要に応じて木型を±調整します。


Pattern Making
紙型製作

木型の切削・調整が完了したのち、立体物の木型を平面で捉えた「スタンダード フォーム」と、更にスタンダード フォームから「紙型」を作っていきます。

スタンダードフォームはアッパーの設計図となり、紙型はアッパーの各パーツを革から切り出す際に使用します。


Closing 
縫 製

アッパーの各パーツを革から切り出し、それぞれ縫製に向けて様々な前加工を行います。

各パーツをミシンで縫い上げながら1つのアッパーへと組み立てていきます。


Lasting
吊り込み

靴の保形・足のホールドのための「芯材」や、インソールを加工します。

完成したアッパーを、芯材とともに、インソールを抱かせた木型に吊り込んでいきます。

吊り込んだ状態は最低でも1か月以上維持し、アッパーに木型の形を記憶させます。


Welting 
すくい縫い

インソール・アッパー・ソールの仲介役となる「ウェルト」と、それを手縫いするための糸を加工します。

ウェルトをインソール・アッパーに手縫いで縫いつけていきます(= “Handsewn Welted(ハンドソーン ウェルテッド)” )。


Sole Stitching
出し縫い

すくい縫いの後、靴の背骨にあたる「シャンク」やクッション材を靴底面に詰めます。

「ソール」と、それを手縫いするための糸を加工し、ウェルトとソールを手縫いで縫いつけていきます。


Heel Building 
積み上げ

靴の接地状態を確認しつつ5mm程度の革を一層ずつ積み、ヒールを作り上げていきます。

積み上げ完了後、ソールやコバ面の染色、コテあて等を行います。


Finishing
仕 上 げ

靴にクリーム等を入れて保湿し、必要に応じてポリッシュワックスで鏡面仕上げを行います。


Completion 
完 成

最後に中敷きを貼り、靴紐を通し、「靴」の完成です。


さらに靴への興味が湧いた方へ

このページでご紹介できたのは、靴作りの世界のほんの一端のみ。
靴や靴作りについて更に興味が湧いた皆様へ、GUILD創業者の山口千尋が監修した靴作りに関する書籍をご紹介いたします。


『製靴書』
山口千尋(監修) 誠文堂新光社

日本における革靴の歴史はおよそ150年になりますが、ヨーロッパからその製法が伝わって現代まで、いまだに高級革靴とされるものは職人の手から生み出されています。
この工芸品とも呼べる革靴は、いったいどのような工程・哲学で生み出されているのか。
革靴ファンや革靴職人のみならず、「ものづくり」に関わる全ての方にとって、非常に興味深い内容かと思います。

本書では、日本最高峰のシューメーカー「Guild of Crafts」の代表であるとともに、革靴の本場イギリスで「マスタークラフツメン」の資格を授与された山口千尋が、その哲学から革靴作りの一連の工程を紹介します。
さらに、革靴職人ならではのメンテナンス法、革靴の基礎知識、分類なども収録した、革靴ファンが知りたい内容を網羅した決定番的一冊です。


Retrieved from Amazon.co.jp in 2023 Jan11

『紳士靴のすべて』
ラズロ・ヴァーシュ, マグダ・モルナール (著), 山口千尋(監修), 和田侑子(訳) グラフィック社

ブダペストにあるビスポークシューズブランド「ヴァーシュ社」(VASS)の創業者、ラズロ・ヴァーシュによる紳士靴に対する信念や、200以上の工程に及ぶ作り方を網羅。

足の構造、採寸、木型作成(基本設計、パターン設計、靴の製甲、底付け技術等)、模様(デザイン)、革の裁断、縫製などをあますところなく紹介する。

¥4,620 (2023/01/11 18:31時点 | Amazon調べ)

Images of the books above were retrieved from Amazon.co.jp on 2023 Jan 11th.